世にも奇妙な小物語

怖い話・奇妙な話・小話など集めて掲載しています。

流れを切って投下。

私は全くの霊感ゼロ、その手のものは何も見えないし感じません。
それでも取り敢えずはヤバ気なモノや場所には触らない、近づかない、と、
最低限の自衛はしているつもりです。何らかの理由があるからタブーになるのでしょうし。

家族では母が同じく見えない人で、更にこの人、性格が超アバウト。
趣味で生け花というかアートフラワーというか、花のデコレートをしているのですが、
石をあしらうのがこのごろのマイブームらしい。
で、家族が散々止めろ店で買えと言って聞かせるにも関わらず、
「これ素敵でしょー」と石を拾ってきてしまうのです。河原の石を。
知識として知っている私と妹、経験として知っている父は
そのたびごとにちょっと疲れることになるのですが、先週末はマジ洒落なりませんでした。

両手のひらに乗るくらいのその石を見せられた瞬間、あ、ヤバいと思いました。
だって表面に黒い蛇の模様がのたくっているのです。
「おかーさま、これは一体なんですか」
緊張のあまり無意味に敬語です。
「川で拾ってきたの。綺麗な模様でしょ」
母、嬉しそうです。そりゃそうでしょう。単純に模様と見るならば綺麗だもん。
でもただでさえ河原の石はとても危険、更に蛇の模様…何が入っているのか…。
私では鑑定のしようがないので、「うっすらとわかる人」である妹を呼びました。
部屋に入ったとたんに妹絶叫、悲鳴に呼ばれて父登場。
「どうした…お前なに拾ってきた!!」
父は見えるどころか、拝み屋家系の出です。(職業は元サラリーマン、現在はリタイア)
それも「女なら本家が(養女に)取ってる」と言われた程の逸材だったりします。
こういう人でこういう家系にどうして全くの一般普通人の母が嫁いだのか
今でも議論になるところですが、逆に言うと母のようなアバウトかつ楽天的な人でなければ
父の妻は務まらないんじゃないか…という人です。

この後は凄まじかった。いえ、除霊などではなく父と母の議論が。
捨てる捨てないで激しく言い争う両親。響きが非常に乱暴な方言を駆使するので、
傍で聞いているとまるっきりDQNの喧嘩です。我が家にとってはいつものことですが。
あーあ…と眺めていたのですが、ふと見ると妹が半泣き状態。
そんなに怖いものなのかと訊くとそうだと言う。
妹の力は、先に書いたとおりうっすら分かる程度のものです。
「あんた、何見えてんの」
「蛇がお母さんの首に巻き付いて、口から入ろうとしてる」
それが物凄くはっきり見えるらしい。
「入っちゃったらどうなるの?」
「わかんない。けど嫌だ怖い」
それはそうだ。妹と目と目で通じ合い議論に参戦、三人がかりで母から石を奪うことに成功しました。
石は父が厳重に保管し、本家で母のお祓いとセットで丁重に処分したとのことです。
後日、父に妹が見たことを話し、蛇が入ったらどうなるのかを訊きました。
父は一言、「食われる」と。
詳細は幾ら食い下がっても教えてくれませんでした。

なにが嫌って、母、また同じことをしそうで…石が欲しいなら店で買って下さいお母さん…

ほんのりと怖い話スレ その120
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1474201478/


233 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2016/09/24(土) 00:21:01.08 ID:lvVP15h90.net
病気で入院しているばあちゃんを親戚揃って見舞いに行ったときの話。
実際、ばあちゃんの容体は芳しくなく、それは見舞った全員が既に知っていた。
ばあちゃん本人がどこまで自分の状態をわかっていたかは…俺にはわからない。
そんな時、従兄弟が急にばあちゃんにしがみついて泣き出したんだ。
それも、子供が泣きじゃくるように、わんわんと。
みんな焦っていた。まるでばあちゃんが今にも死んでしまうとでも言わんばかりの騒ぎだからだ。
なんとか落ち着かせてなだめようとすると、従兄弟は泣きながら自分のせいでばあちゃんが死ぬ、と言い出した。
わけがわからないなりに詳しく聞いてみると、夢の話だという。
普通の日常的な夢を見ていたら、唐突に黒い男が現れて質問をされた。
道でも尋ねるような自然さに、従兄弟はつられるように答えてしまったらしい。
「近々、死んでしまうものの心当たりはないか?」
「ばあちゃんのこと?」と。
目を覚ましてから何てことをしてしまったのだろう、
日々病状が悪くなりつつあるばあちゃんの様子に、あの男は死神だったのではないかと思うようになり、とうとう耐えきれなくなったのだと。
どうにも扱いに困った様子の親族たちをよそに、ばあちゃんは従兄弟の背中を精一杯さすりながら、大丈夫、大丈夫、と声をかけ、
「その男の夢なら、ばあちゃんも見たことがあるんだよ」と話し始めた。
「ばあちゃんはね、その質問にいつもこう返していたんだ。
家の軒下の鉢植えが枯れかけている、私も世話できずにいるし、きっと長くは持たない、ってね。
あの鉢植えたちに、ばあちゃんも悪いことをしてしまった。
もう、そうして押し付けておくのも忍びない。だから、いいんだよ。
もういいんだよ」
そんな風に言っていた。
それから何日かして、ばあちゃんは亡くなった。
あのばあちゃんの話は、俺を含め、親戚みんなどう捉えていいのかわからずにいる。
従兄弟を安心させようと、ばあちゃんが咄嗟に話を合わせて語って聞かせたのかもしれない。
でも、もう長く口を開くこともままならなくなっていたばあちゃんに、そんなことができたのだろうか?という疑問もある。
ばあちゃんが心配していた軒下の鉢植えは、まだ無事だった数鉢を俺が預かることにした。
幸い今のところ、黒い男が夢に出てくることはないままだ。



このページのトップヘ